My Cinema Talk World: 白昼の死角 ― 狼は○○、豚は△△!

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2018/01/14

白昼の死角 ― 狼は○○、豚は△△!


狼と豚。無二のキャッチコピー


小学校高学年か中学の頃かな…原作本を読んだのですが、手形割引の意味がわからなくて辞書を引きながら読みました。
確か500ページほどあって、もしかしたら半分くらいのところで挫折したかもしれません。
(確かな記憶はないのです)

狼は生きろ、豚は死ね

大胆なキャッチコピー。
今だったら、差別だなんて騒がれそう ――
きっと、騒ぐだろうね…
あー、ヤダヤダ。

白昼の死角

監督: 村川透 / 製作年:1979年

ストーリー
タフな男、鶴岡七郎(夏八木勲)を中心に金融会社「太陽クラブ」の残党たちが法の目をかいくぐって手形詐欺を働き成功して行く。
最初成功はするが、やがて騙された者以外にも友人や愛人と...身内たちも次第に不幸に見舞われて行く。

キャスト
    鶴岡七郎   / 夏木勲
    九鬼善司   / 中尾彬
    木島良助   / 竜崎勝
    隅田光一   / 岸田森
    鶴岡の情婦 綾香   / 島田陽子
    太陽クラブ事務員のちに鶴岡の妻 藤井たか子   / 丘みつ子

当時は角川映画おなじみの宣伝が功を奏してヒットもした。
この映画は劇場には出向かなかった。のちにVHSで視聴した...と思う。
(このあたりの記憶が曖昧だ)
ラブシーンの時に流れる音楽、なんとかして!
夏八木勲のネチっこいラブシーンがどうしてもダメ!!
―― という細々とした記憶が蘇ってくる。
ソファでブランデー片手に ―― みたいな劇中流れる音楽、中途半端なコメディ要素も時折加わる、『あの頃感』を感じる。

鶴岡(夏八木勲)が仲間3人と違っていたのは、“お金”は目的ではなく、法の隙間をかいくぐってどこまで悪になれるかという、謂わば悪を極める挑戦者だったということ。

法ハ正義デハナイ
法ハ力デアル
私ハソレヲ証明シテミセル


本作の冒頭に掛かってくるのだ。
鶴岡の仲間たちや騙される側の人々の精神が脆弱だったのに対し、正義ではない法に立ち向かいその目的を果たすためだけに生きる鶴岡は精神も半端なく強靭だ。
隅田(岸田森)が火だるまになりながら、狂って踊り歌を歌う冒頭のシーン。
対してラストでは鶴岡が火だるまになるのではない。
彼はしぶとく生き延びるのだった。
まさにピカレスクドラマだ。
自分が幼い頃から木島を演じた竜崎勝のファンだったが、竜崎さんって元フジテレビアナウンサーの高島彩の父親なんだってねー!
ほんと、ビックリしました!!

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