My Cinema Talk World: きみに読む物語(The Notebook)

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2012/04/18

きみに読む物語(The Notebook)



子供の頃「グロリア」という映画のジーナ・ローランズという女優さんが自分が大人になった時の理想であり、ハイヒールを履いた綺麗な脚のおねーさんになった妄想でいっぱいでした。
ジーナ・ローランズは 「グロリア」の監督であるジョン・カサベテスの奥さんでもあります。
グロリアの頃のジーナは今にして思えば、50歳くらいだったと思う。
だいぶ前に遡った話題になりますが私の好きな「エターナル・サンシャイン」と同じくらいの時期かそれより前かな…やはり恋愛もので「きみに読む物語」という作品に至極感動しました。
この映画にジーナ・ローランズが痴呆症を患うおばあちゃん役で出演しています。
エターナル…よりももっと分かりやすくて、もしかしたら見ている途中でおおかた予想がついてしまう程シンプルなストーリーです。
それでも、自然と涙が流れるのは今の時代に(めったに…)ない愛が描かれていてストレートに胸を打つからなのか。
若い2人のひと夏の美しい恋。それと対極にある何十年も連れ添い人生の辛苦を共に分かち合った老夫婦の愛。老いてからも「愛してる」と言い、変わらぬ気持ちを妻に注ぐおじいさんの姿があまりにも感動的で映画を見た後はこんな風に人に愛され、また愛したいと思いになります。
また、約束したことを寡黙にやり遂げる男の何の迷いもない一途な姿、やり遂げることで愛も成就できるんだといい聞かせているようにも思え、心打つものがありました。
自分の子供、夫のことすら忘れてしまい快方の見込みがない母。
見兼ねて子供たちが「お父さん、家にもどってきて」と病院で付きっきりで面倒を看る父親に言った時、「ママが私の家だ」と言うセリフが素敵でした。
こういう両親のもとで育った子供達はきっと幸せでしょう。
夏のアメリカ南部が舞台でありのシーンごとの美しさも素晴らしいです。
アメリカ南部…ますますいって見たい土地No.1です。
それとラブシーンが秀逸でWikiで知ったのですが MTVムービー・アワードで「ベスト・キス」賞に選ばれたそうです。
主演のレイチェル・マクアダムスの笑顔、大きなえくぼの可愛らしさも印象に残りました。
マリリン・モンローの役も似合いそうな気がしました。
この映画では新人だった彼女も今は映画「シャーロックホームズ」などで活躍中です。

この映画の監督は、先に話題にした「グロリア」 の監督ジョン・カサベテスの息子であるニック・カサベテス。
つまり、自分の母を女優として起用しているんですね。
ちなみにジーナの娘、ゾエ・カサベテスも監督兼女優で、彼女が監督の「ブロークン・イングリッシュ」という作品にジーナが出演しています。
ゾエもジーナとは違う魅力があってなんとなしに東欧風な感じがする美人さんです。

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