My Cinema Talk World: LA・LA・LAND(ラ・ラ・ランド) − 2016

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2017/03/17

LA・LA・LAND(ラ・ラ・ランド) − 2016


子どもの受験が一段落したので、ようやく見て参りました『ラ・ラ・ランド』。
手放しで大絶賛されているものと思いきや、賛否両論ですね。
今回も、菊地某さんが
「『ラ・ラ・ランド』ごときで喜んでいるヤツは、恋愛飢餓かミュージカル映画について無知だ」
とおっしゃっておりました。
こうなったら、とことんデイミアン・チャゼルを敵に回したいのか。(笑)
かく言うわたくしも『セッション』につきましては、期待したほどではなかったということで感想を綴るのは差し控えました。(これからもう一度見直して書く予定はあります)
ただ、あの時は菊地さんの批評といいますか、こきおろし方がいただけないなというやるせなさは残りましたね。

ラ・ラ・ランド(原題:LA・LA・LAND)

監督:デミアン・チャゼル / 製作年:2016年


キャスト
セバスチャン(セブ) - ライアン・ゴズリング
ミア - エマ・ストーン
キース - ジョン・レジェンド
セバスチャンの姉 - ローズマリー・デウィット
グレッグ - フィン・ウィットロック

スタッフ
監督:     デミアン・チャゼル
脚本:     デミアン・チャゼル
製作:     フレッド・バーガー
ジョーダン・ホロウィッツ
ゲイリー・ギルバート
マーク・プラット
音楽:     ジャスティン・ハーウィッツ
撮影:     リヌス・サンドグレン
編集:     トム・クロス
公開:     2016年8月31日(ヴェネツィア国際映画祭)
2016年12月9日(アメリカ合衆国)
2017年2月24日(日本)
原題:     La La Land



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ミュージカル映画が苦手なはずが...チャゼル監督に感謝♪

今回、劇場に入り身を硬くしてスクリーンを凝視していましたが、始まって15分ほどで自然と映画に身を委ねることができました。
エンドロールを眺めながら「いやぁ、映画って本当にいいもんですね〜」と感動しながら心底ホッとしました。
感想を述べる前に、デイミアン・チャゼル監督に思いっきりお礼を述べさせていただきたい。
ミュージカルが苦手な私に最後まで楽しませてくれてありがとうございました!
長らく生きてきて、実のところまともに見ることができたミュージカル作品は唯一『サウンド・オブ・ミュージック(1965)』だけでした。
その後、果敢にも『ウエスト・サイド物語(1961)』に挑むことになるのですが、期待に反して興ざめもいいところでした。
小学生にして「もう、死ぬまで二度とミュージカルは見ない!」と固く心に誓ったのでした。


以下 ラストのネタバレ含みます!
これから観賞される方はご注意願います!!


感想の前に。
自分は先に記しました通り「ミュージカル」には全く疎いもので、「アステアが云々」などいう類いのお話はできませんことをご承知置き願います。

耳に残るラ・ラ・ラな音楽。そしてラ・ラ・ラストへ

まずは、音楽がいい。
映画は終わっても耳に残る曲の数々。
特に「Another Day of Sun」ですね、いわずもがな。
歌手の歌声、ホーンセッションの音色が昔の映画を観ているような懐かしい気持ちにさせてくれます。
楽しいけれどノスタルジックな気分にもなる曲で、映画を見た後はシーンが頭に浮かんでウルウルきます。



「Someone in the Crowd」も然り。
「Someone in …」などは、本作を見ようと誘ったものの、興味なさげな息子までCMを見てリズムを口ずさむほど。

賛否両論ありのラストは、云われているほどどんでん返しとは感じませんでした。
おそらくその賛否は、ミュージカルは「最後にはハッピーでなければならない 」という通説に依るものなのでしょう。
しかしながら、セブとミアが再会したときのあのシーンはやっぱり「あの時、こうしていれば」という想いから出たのでしょうね...泣けましたね。
目と目で交わすアイコンタクトのシーンも賛否あるようです。
受け取り方も人それぞれ千差万別ですね。
まぁ、私は
「あの頃は、夢に向かって二人で頑張ってたよね?」(セブ)
「うん、お互い夢を叶えたね」(ミア)
なーんて心の声が聞こえました。



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賛否の否の理由は?

さて
YAHOO映画というサイトがありまして、人々の反応を見るのが私は結構楽しかったりするのです。
賛否の“否”の意見を拾って行くと
ダンスが下手
ピアノのシーンがダメ
ラストシーンに違和感

いろいろあるものですよねぇ、面白い!

件の菊地(成孔)先生も
プロットがダメ
「glee/グリー」の主題歌と酷似している

などなど今回も情け容赦ない難癖パンチを喰らわせております。
いかんせん、先生のご説明が毎回回りくどく「ワケわからん状態」につき、また時間があるときに最後まで読むことにしました。
菊地某氏の映画の見方は、おもに音楽やプロットが自分の流儀に反していると面白くなくなるのだと見受けられます。
映画を見る時、
批評家として作品に入り込まず俯瞰する人
自分の経験と重ね合わせてみる人
その違いが賛否の分かれ目ではないかと私は思えるのですがどうでしょうか。

余談になりますが、本作にはジャズが絡んでいまして、その質が『セッション』に引き続き問題になったりもしています。
ジャズマニアの方には申し訳ない、映画に本格的なモダンジャズを使うことは、いささか剣呑なのではないでしょうか。
ここでは、ミュージカル映画の中にモダンジャズを流すことを言っております。
1988年に公開された「バード(クリント・イーストウッド監督作品」という映画。
期待しながら歌舞伎町の劇場で見たのだが、居眠りが出てしまった経験をしております。
まぁ、その当時ジャズといえば歌が入っていなければダメだった私自身が修行不足で背伸びしてジャズ映画を見たことが原因ともいえます。
....が
『ラ・ラ・ランド』は、ジャズミュージシャンは登場しても、ミュージカル映画であることをお忘れなきよう!
映画は耳が肥えている人だけが見るものでなく、大衆のものですから!!

しかし、ライアン・ゴスリングって実際はモテ男なのに映画の中ではオンナに捨てられちゃう役ばかりだよねぇ。
『きみに読む物語』『ブルーバレンタイン』そして本作と、ね。

参考リンク
菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね




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