昨日、昔の雑誌(LGBTの某雑誌)でヒース・レジャーのインタビュー記事を読んでいました。
ミッシェル・ウィリアムズとの撮影の時の思い出やその他「ブロークバック・マウンテン」の演技のことを語っている、今にしてみれば貴重なインタビュー記事です。やっぱりこの人は考えるタイプの役作りをするヒトじゃないんだなーなんて考えてました。
それにしても20代の若さでラストシーンの40代の男を演じきっているのは凄い。ただ、あのシーンで40代にしては瞳が濁っていないよなぁって思うくらい。
そんなこともありーので、ヒース繋がりでミッシェル・ウィリアムズの「ウィンディ&ルーシー」という映画を観ました。
ストーリー
ウェンディ(ミッシェル・ウィリアムズ)は愛犬ルーシーとともにアラスカを目指して旅をしています。車が故障し小さな田舎町に停まらざるを得ない事態になってしまいます。
ルーシーを外に待たせて町のスーパーで買い物していた彼女。お金を払わずに店を出てしまい店員に呼び止められ警察に連れて行かれたりで、数時間愛犬をひとりぼっちにしたままになってしまいました。その間にルーシーの姿は消えていました。必死に愛犬ルーシーを探すウェンディですが…。
スタッフ
監督 ケリー・ライヒャルト
脚本 ケリー・ライヒャルト
製作 ラリー・フェセンデン、ニール・コップ
キャスト
ウェンディ:ミシェル・ウィリアムズ
警備員:ウォルター・ダルトン
作品情報
原題 Wendy and Lucy
製作 アメリカ
公開 アメリカ公開 2008年12月10日(日本未公開)
ミッシェル・ウィリアムズのブラウンの髪ってあまり見ないので新鮮でした、しかもショートヘア。少女と少年が共存してるような雰囲気を醸しだしていてかわいいです。
(ジェーン・バーキンっぽいです、なんとなく)
ストーリーで惹く映画ではないです、この作品。音楽だってないに等しい、時々口ずさむ彼女の鼻歌が流れるだけ...なんとなくドキュメンタリーっぽい効果がでてる。
これがまたよろし!
ウェンディに何が起こってアラスカをめざすのか...説明がなくて状況がわからない。けど不思議です、年齢も境遇も違う主人公に感情移入してしまいます。青春まっただ中で自由に旅するウェンディがうらやましくもあるのです。
途中で出会った南へ向かう若者の中の1人にアラスカでの勤め先を世話してもらえてラッキーだと思えば、次は車の故障で足止め。
あげくは、唯一の友達でもある愛犬ルーシーがいなくなってしまったり。
お金をきちんと持って楽しむ旅と違って、「手持ちの残金がいくらで…」と計算しながらのぎりぎり状態に次々起こる不測の事態。
孤独で心細い感が伝わってきます。
それにしても、女の子ひとりでアラスカ目指しての旅なんて、普通では考えられない…行動したくてもそんな勇気がない。
で、どうしても余計な心配してしまうのです、お金がない女の子がこの先旅を続けるためにはやっぱり「女を武器にして」とか。
タイトルは「ウェンディ&ルーシー」だけれど、犬と飼い主の涙を誘う物語でもありません。
ひとは一日一日を懸命に生きていて、ちょっと幸せな時もあれば、不幸な日もある。
小さな町での彼女の数日間は、だれにでも共通するさまざまな日々の移ろいでもあると思います。
そして映画の中ではさまざまな人間と出会いますが、悪党などは全く登場しなくて普通に生きているひとだけです。
うーん。
ただ最後、せっかくルーシーと会えたのにこうなっちゃう?ってカンジで。
このあたりの状況はとても切なかったです。
反面、彼女がありきたりの安易な方法でお金儲けに走ったりしなくてよかった。私の心配し過ぎでした^^;
こういう調子のただただまったりと展開する映画って好きです!
少々停滞型のロードムービーとも言えるかも。
出演者はミッシェル・ウィリアムズしかわかりませんでした。
ただ、車の修理工場の工場長みたいな男は「依頼人」の悪い警官役のひとでした、多分。
(ブラット・レンフロにスプライトの缶を渡して指紋をとってしたり顔の男!)
「イントゥ・ザ・ワイルド」にしても
なぜ、孤独な若者はアラスカをめざすのでしょうか。
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