『ダラス・バイヤーズクラブ(Dallas Buyers Club 2013)』のジャン=マルク・ヴァレ監督作品です。
命がある限り人としてどう生きるか?
「わたしに会うまでの1600キロ」も前作同様、監督が描く“生(生きること)のスピリット”が感じられました。
キャスト
リース・ウィザースプーン/シェリル・ストレイド
ローラ・ダーン/ボビー
トーマス・サドスキー/ポール
ミキール・ハースマン/ジョナサン
ギャビー・ホフマン/エイミー
キーン・マクレー/リーフ
ケビン・ランキン/グレッグ
W・アール・ブラウン/フランク
スタッフ・作品情報
監督:
ジャン=マルク・バレ
製作:
リース・ウィザースプーン
ブルーナ・パパンドレア
製作総指揮:
バーゲン・スワンソン
ネイサン・ロス
ニック・ホーンビィ
原作:
シェリル・ストレイド
脚本:
ニック・ホーンビィ
撮影:
イブ・ベランジェ
編集 マーティン・ペンサ
ジャン=マルク・ヴァレ
製作会社:
フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
パシフィック・スタンダード
リバー・ロード・エンターテインメント
原題: Wild
製作年: 2014年
製作国: アメリカ
配給: 20世紀フォックス映画
他の映画レビューサイトなどを見てみると
主人公に感情移入できない
話の焦点が定まっていない
などの感想があって、「そういう映画じゃないんだけどなぁ…」って反論したくなりました。
しかしながら、よく考えれば映画の見方ってその人の経験値や生き方、価値観が反映されるもの。
自分が感動したことに、すべての人が同じ気持ちになること自体が間違いなのだろう。
とにもかくにも、私としては、ヘタすると「ダラス・バイヤーズクラブ」よりも好きな映画になったかもしれない。
「ダラス…」のほうが、人間の捉え方がもっと淡々としていた気がします。
テンポがいい映画とはいえません。
山などを歩いているときの、人の頭の中を捉えているようなものです。
回想、自然、人との出会い…そして回想
母親と弟との生活、元気だった母。
子どもたちに惜しみない愛を贈る母親ボビーを演じたローラ・ダーンの演技、ステキでした。
原作はシェリル・ストレイドの『Wild:From lost to found on the Pacific Crest Trail』というノンフィクション。
本作を見て感じるのは、「自分探し」のための旅ではないということ。
過去を反芻しながら「イヤな自分、ダメだった自分」を「歩くこと・過酷な場所に身を置くこと」で浄化する、大好きな母親に捧げる“Dedicate to my mom”の旅を描いている。
PCTを歩いている間、母親の姿がシェリルの周りを去来する、木の影に…あるときは優しげな眼差しを向けるキツネとなって。
母親が歩んできた棘(いばら)のような人生を、ハードな旅をしながら追体験しているようだ。
彼女(シェリル)の精神世界を描いている作品なので、驚くような展開はないに等しい。
地味な映画ではあるが、観る前と後での人生観を変える力を持つ一本だ。
平凡な日々の大切さ、人は命ある限り生きねばならないことを実感させられる。
母親が口ずさむ、サイモン&ガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」が耳に残る。
少し話はそれてしまうけれど…
改めて歌詞を読んでみると、コンドルは出てこないし、なんだか不可思議な世界だと思う。
カタツムリよりすずめになりたい
釘よりもハンマーがいい
道よりも森になりたい
ふーん、俯瞰できる高い立ち位置がいいのかな…って思えば、「大地を感じていたい」とくる。
結局は、人間が一番いいということなのか。
母親の死を受け入れられないで、何年かドラッグなど路頭に迷う主人公の様子はジェイ・マキナニーの「ブライトライツ・ビッグシティ」を思い出してしまった。
最後に...
軽々しく聞こえる邦題をなんとかしてほしい!
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